H29年問3はコイルのリアクタンス X を求める問題だが、抵抗 R とコイルのリアクタンス X 、そしてコイルにかかる電圧を求めると、下図のようになる。
この図を見ると、交流電源電圧は100V なのに対し、抵抗両端電圧 80V、コイル両端電圧は 60Vになる。つまり、2つの電圧値を単純に足しても電源電圧には等しくならない。
これは、抵抗の電圧とコイルの電圧に位相差(タイミングのズレ)があるのが原因。
これを某テキストでは電圧の直角三角形で説明しているが、「なぜ」直角三角形になるかは説明していない。これは、三角形やズレを正しく説明するには複素数を使う必要があり、市販テキストでは複素数には触れないから(触れられないから)。
しかし、この記事を読んでくれているあなたは、複素数を使った交流用オームの法則で電圧・電流を計算できるようになっていると思う。
そこで、この記事でも複素数を使いながら、電圧の和を直角三角形で説明できる理由について解説する。もちろん、複素数と言っても、交流用オームの法則の計算ができるようになっていれば難しくはないので安心してほしい。