最初に、第一種電気工事士の合格を目指しているあなたに、100%間違いのないことをお伝えする。
それは、筆記試験に合格するには、まず最初に高圧受電設備の単線結線図を丸暗記すべき、ということ!
1種の試験対策を始めた人で、単線結線図を覚える重要性に疑問を投げかける人はおそらくいないのではないかと思う。市販のテキストでもそう書いている。
ただ、覚えるのにも、実は、点数をアップさせるちょっとしたコツがある。また、過去問を解くときにも、あなたの点数アップに役立つポイントがある。
そこで、この記事では、あなたの点数がアップするコツ・ポイントについてお伝えする。
単線結線図の丸暗記
丸暗記の重要性
この節(?)では、試験対策を始めたばかりの人のために、単線結線図の丸暗記がどれだけ重要かを解説する。なので、重要性を十分理解している人は、次の節に進んでほしい。
それでは、重要性について。
単線結線図の丸暗記が最最重要ポイントである理由は単純明快。それは、覚えてないと、合格は(ほぼ)不可能だから。
例年、10~15問(=20~30点)分がこの単線結線図を絡めた問題として出題されている。
実際の試験問題を見てもらおう。下の図は2018年度の試験問題。
高圧受電設備の単線結線図そのまんまが出題されていることが分かるかと思る。そしてこの単線図を含めた高圧受電設備の配点が30~40点。
一方、筆記試験の合格点が 60点以上、つまりミスは 40点以内に収める必要がある。だから、覚えてなければ合格は無理と断言できる。
さらに、この結線図を勉強の中心にすると、記憶・理解が早いことも理由の一つ。この対策セミナーでは、この単線結線図を柱として、機器の外観、回路図記号、機能、用途などを解説していく。
このためにも、最初に丸暗記するのが重要。
もちろん、最初は、単線結線図を訳も分からず丸暗記することになる。
でも、学習を始めたばかりなら、意味分からないのは当たり前。そんなことは気にせず、実際にノート、メモ用紙に手を動かして繰り返し描いて、丸暗記して、何も見なくても描けるようになって欲しい。
そのとき、次の丸暗記のコツを取り入れると、あなたの点数アップに直結する。
丸暗記のコツ
記事最初でもあなたにお伝えしたが、この丸暗記にも、点数アップに直結するコツがある。
- まず最初に丸暗記
- グループに分けて描く・覚える
- 機器の英語略表記をつける
- 接地工事を書き込む
- PC横に 300/50 を書き込む
これらのコツについて、詳しく説明していく。
まず最初に丸暗記
受電設備の装置・機器のことを学習する前に、とにかく最初に丸暗記してしまうこと。
やり方だが、残りの重要ポイントを聞いたら、すぐ4~5回写す。
それ以降は、試験前日まで1週間に1回以上描くこと。
そして、描くときは、当然、間違えないこと。また短時間で描くことを意識する前に、キレイに描くこと。早く書こうとして、図が間違えていたり、記号、文字を書きなぐってはダメ。正確にキレイに描くことが重要。
グループに分けて描く・覚える
次の重要ポイントは、描くときはグループに分けて描いて、覚えること。
単線結線図をパッと見たら、部品が多くて覚えるのが大変と思うかもしれない。
しかし、グループに分けて、それぞれの機器のつながりが見えてくる・理解できるようにれば、そんなに大変ではなくなる。
で、このグループ分けだが、ふくラボでは4グループに分けるのをお勧めしている。理由は、単線結線図が見た目で4段に分かれているように感じるから。
一方、「すい~っと」では、機能・働き別に6グループに分けている。
確かに、4グループに分けた場合、上から3番目のグループには、「雷保護」と「監視」という全く異なる機能の機器群が存在する。4番目のグループも同様。
この2つのグループ分けは、どちらが良いかは正直分からない。なので、あなたには、4グループ、6グループの両方を試してもらって、覚えやすいなぁ、と感じた分け方を決めて欲しい。例えば、自分は機能別に分けたほうが分かりやすいから6グループを採用、といった具合に。
もちろん、4でも6でもない、自分は〇グループがいい、という具合に、あなたに合った分け方があれば、そちらを採用して。あなたが覚えやすいのが、最重要だから。
機器の英語略表記をつける
次のポイントは、機器の側に英語の略表記をつけること。
図中では英語略表記を赤文字で示しているが、一番上だと、PAS/UGS、LBS、ZCT というやつ。
接地工事を書き込む
これが非常に重要だが、接地工事も書き込むこと。
これができると、接地工事の問題の大部分は、あっという間に理解し、解けるようになる。これは本当に重要。
PC横に 300/50 を書き込む
重要ポイントの最後、結線図の下のほうにある高圧カットアウト PC の横に “300/50” という数値を書き込む。
このコツは、おそらくどのテキストを見てもみつからないはず。ふくラボのオリジナル。だけど、これ、けっこう効く。合格の分かれ道項目の一つ。
注意点
ここまで見終わったら、動画を止めて、この記事、もしくはあなたが持っているテキストの単線結線図を見ながら、4回、5回、丁寧に写してほしい。
このとき、最大の注意点は間違えないこと。いいかげんに写して、誤って覚えてしまうと、後々苦労するこことになる。
というのも、実は、私が、誤って覚える、をやってしまった人間。
何をやったかというと、結線図の一番上、高圧電路の入り口にある LBSを、ヒューズ PF、記号で言うと長方形、これがついている PF付LBS として覚えてしまった。(あなたが誤って覚えてしまわないように、画像は載せない)
このため、PASの解説で出てくるが、PASは短絡電流を遮断してはいけない。しかし、私はPFを付けて覚えてしまっていたので、なぜ短絡電流を遮断してはいけないか、その理由が理解できなかった。
真剣に、テキストが間違えているんじゃない?と考えた。
で、運良く PF無しが正しいと気付けたのだが、気づいたいた後も、かなりの期間、単線結線図を描くたびに無意識で PASの中のLBSに PFを描いていた。
このように、最初に間違えて覚えてしまうと、テキストの解説が??になったり、なかなか記憶の修正が効かない。
このため、あなたは間違えないように、丁寧に書き写してほしい。
問題を解くときの重要ポイント
次に、問題を解くときの重要ポイント。
- 筆記試験の学習をするとき、また過去問を解くときには、最初に手書きすること
- 高圧受電設備に関連する問題を解くときは、手書きした結線図で確認しながら解く
- 試験本番では、問題用紙を開いたら、まず単線結線図を手書きすること。この手書きは、最後の高圧受電設備の結線図の横以外の場所に描く。
以上が、問題を解くときの重要ポイント。
まとめ
単線結線図を覚えるときのコツは、次の通り。
- まず最初に丸暗記
- グループに分けて描く・覚える
- 機器の英語略表記をつける
- 接地工事を書き込む
- PC横に 300/50 を書き込む
単線結線図を何度も描くのは面倒くさいと思われるかもしれないが、単線結線図を何度も描くことが、あなたが合格するための最短ルート。必ず実践してほしい。