接地工事は合格に絶対必要な項目。
その中でも、B種接地工事は少々異端(?)で、他の工事との出題傾向が違う。そして11年で 8回出題されているという、合格重要項目!
合格重要項目だが、出題問題はよく似ている。重要ポイントを早めにマスターし、一発合格を目指そう。
重要ポイントは、大きく分けて3つ。
- B種接地工事箇所は第4グループのみ
- 施工場所
- 抵抗値
この記事ではB種接地工事の施工場所について解説する。
抵抗値については、B種接地工事の抵抗値で解説している。
B種接地工事の重要ポイント-接地抵抗
接地抵抗
B種接地工事は、A、C、D種と異なり、接地抵抗が固定値ではなく、
1.高圧電路の 1線地絡電流 I [A]
2.高圧電路の遮断装置の遮断速度
によって変化する。
それらの関係を図示したのがこちらの図。
この図を使って、どのように抵抗値を決めていくかは次の通り。
- 高圧電路 1線地絡電流 I[A] を問題文から確認
- 高圧電路に遮断装置が取り付けられているかを問題文から確認
- 取り付けられていなければ、1番右の 150/I[A] が抵抗値
- 取り付けられている遮断装置が 1~2秒で電路を遮断できるとき、300/I[A]
- 取り付けられている遮断装置が 0~1秒で電路を遮断できるとき、600/I[A]
このようにして、B種接地工事の接地抵抗を求めることができる。
つまりB種接地工事の特徴として、性能の良い(=速断できる)遮断器が備わっていれば、接地抵抗は大きくても目をつむる、という点がある。
特殊な問題
通常の問題は接地抵抗値をそのまま求めさせる。
ただ、たまにひねった問題が出題される。その典型がH23年問20。
問題:B種接地工事の接地抵抗値を求めるのに必要とするものは。
<解答の選択肢>
- 変圧器の抵抗側電路の長さ[m]
- 変圧器の高圧側電路の 1線地絡電路電流[A]
- 変圧器の容量[KV・A]
- 変圧器の高圧側ヒューズの定格電流[A]
これは、すぐ上の「接地抵抗」節でも話したが、接地抵抗値を決める最初の手順が、「高圧電路 1線地絡電流 I[A] を問題文から確認」すること。
この手順をマスターできていれば、上の問題では2の「変圧器の高圧側電路の 1線地絡電路電流[A]」を選ぶことができるだろう。
学習の定着
例題:H27年問35(B種の接地抵抗)
一般に B種接地抵抗値の計算式は、
150V/(変圧器高圧側電路の 1線地絡電流 [A]) [Ω]
となる。
ただし、変圧器の高低圧混触により、低圧側電路の対地電圧が 150V を超えた場合に、1秒以下で自動的に高圧側電路を遮断する装置を設けるときは、計算式の 150V は △△△ V とすることができる。△△△に当てはまる電圧値は?
<解答の選択肢>
- 300
- 400
- 500
- 600
繰り返し練習問題
まとめ
B種接地工事の重要ポイントの次の通り。
- B種接地工事箇所は第4グループのみ
- 施工場所
- 抵抗値
関連解説
・B種接地工事の施工場所
関連問題
・2019年問50(V結線とB種接地工事)
・H27年問35(B種の接地抵抗)
・H25年問32(B種の接地抵抗)
・H24年問21(B種の施工場所)
・H23年問20(B種の接地抵抗)
・h23年問48(V結線とB種接地工事)
・h21年問34(複合問題)