高圧電路の電流計測に必要な変流器 CT は、変圧器 VT に負けず劣らず、重要問題。
押さえるポイントは次の3つ。
- 単線図・複線図と接続
- 外観
- 機能・役割
この他、合格安全圏狙いとして、次の2項目がある。これは安全圏狙い記事記事で解説。
- 機器仕様
- 二次側回路の取外し
変流器CT の重要ポイント
名称
変流器の英語名称は Current Transformer、略して CT。
英略記と回路図記号
英略語と回路図記号は、それ単体で覚えるのではなく、単線結線図を手書き練習するときに、一緒に覚えること。
単線図・複線図と接続
変流器CT 周辺の単線図は下の通り。
高圧電路に CT が取り付けられ、その二次側に過電流継電器 OCR をつなげる。
OCR は遮断機 CB と繋がっており、高圧電路に過電流が流れたら、CBに回路遮断の信号を送る。
複線図
三線の高圧電路の過電流・短絡電流を CTで検出するための配線(複線図)は次の通り。
2個の CT を3相のうち2相に接続する。
二次側の一端子には D種接地工事を施す。これも単独で覚えるのではなく、単線結線図で丸ごとマスターすること。
接続
変流器 CT を高圧電路に設置するときの基本ルールは以下の通り。
- 高圧電路側(1次端子側)は大文字のKとL端子に結線
- アルファベット順で早いKを電源側、Lを負荷側に結線
- 低圧電路側(2次端子側)は小文字のkとl端子に結線
外観
CTの外観と、引掛けで出題される零相変流器 ZCT の外観を示す。両者を混同しないように。
繰り返し練習問題
機能・役割
変流器の機能は英語の Current Transformer の通り、電流を(大きく/小さく)変換する。
高圧電路に流れる大電流を直接計測しようとすると、計測器は高い電圧に耐え、しかも大電流を計測できなければならない。それは技術的にも価格的にも無駄。
このため、変流器で小さい電流に変換して、電流計や継電器に送る。
この機能も、単線結線図で、CTがどこにどのように設置・接続されているかを見ながら理解すること。
繰り返し練習問題
まとめ
高圧電路の電流計測に必要な変流器 CT は、変圧器 VT に負けず劣らず、重要問題。
押さえるポイントは次の3つ。
- 単線図・複線図と接続
- 機能と仕様
- 二次側回路の取外し
関連問題
・R2年問23(CTの用途)
・R2年問48(CTの接続台数)
・H30年問45(CTの働き)
・H29年問20(CT二次側機器の取外し)
・H29年問46(CTの接続)
・H28年問23(SRの用途; CTで引掛け)
・H28年問50(CTの接続台数)
・H27年問46(CTの複線図)
・H25年問22(CTの外観と働き)
・H23年問44(CTの端子)
・H22年問46(CTの働き)