問題 <R2年問3>
図のように、角周波数が ω = 500[rad/s]、電圧 100V の交流電源に、抵抗 R = 3Ω とインダクタンス L = 8mH が接続されている。回路に流れる電流 I の値 [A] は。
<解答の選択肢>
(計算問題のため、選択肢省略)
【出典:令和2年度第一種電気工事士筆記試験問3】
回路に流れる電流は 20A
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・令和2年度(2020年度)問題
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解法と解説
方針
抵抗+コイル+コンデンサの単相交流回路は典型問題。必ず正解しよう。
単相交流回路の電流・電圧を求める問題は、次の方法の組合せで解く。
- 直列接続は回路全体のインピーダンスを求める
- 並列接続は回路全体に流れる電流を求める
- 力率を利用する
ふくラボ流攻略法 (複素数利用)
複素数利用
ふくラボ流では、交流回路の問題を解くために複素数を利用する。理由は利用したほうが簡単だから。
なので、「複素数」と聞いて、あなたの頭が悲鳴を上げるようなら、これより下は読まないほうが良い。別の解説記事を読むのをお勧めする。
また、頭は痛くはならないけど、???状態のときには、まず「複素数を使った交流回路の問題の解き方」 (作成中) を読んでほしい。
解法
抵抗とコイルが直列接続された典型的な回路。残るは、コイルのインピーダンスを求められるか。
インダクタンス L [H] のコイルの複素インピーダンス (位相の分かるインピーダンス) は
電源の角周波数が ω = 500[rad/s] だから、コイルのインピーダンス (大きさ) は
これが求まれば、回路は抵抗とコイルの直列接続なので、パターン通りの解法。
回路全体の複素インピーダンスは
回路全体のインピーダンスは直角三角形の斜辺になるから、その大きさは 5Ω。
ここまでくれば、残りは電流を求めるだけ。
直流回路では電流・電圧・抵抗はオームの法則で求めるが、実はオームの法則は交流でも利用できる。
求める、回路に流れる電流 I = 20[A]。
まとめ
抵抗+コイル+コンデンサの単相交流回路は典型問題。必ず正解しよう。
単相交流回路の電流・電圧を求める問題は、次の方法の組合せで解く。
- 直列接続は回路全体のインピーダンスを求める
- 並列接続は回路全体に流れる電流を求める
- 力率を利用する
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