問題 <R3年午前問35>
自家用電気工作物として施設する電路又は機器について、D種接地工事を施さなければならない箇所は
<解答の選択肢>
- 高圧電路に施設する外箱のない変圧器の鉄心
- 使用電圧 400V の電動機の鉄台
- 高圧計器用変成器の二次側電路
- 6.6kV/210V 変圧器の低圧側の中性点
【出典:令和3年度第一種電気工事士筆記試験-午前問35】
D種接地を施す箇所は、高圧計器用変成器 VCT の二次側電路
同じ年度問題
・前の問題(問34)
・次の問題(問36)
・令和3年度-午前問題
解法と解説
方針
単線結線図が描ければ即正解できる。単線結線図を必ずマスターし、いただき問題にしてしまおう。
ふくラボ流攻略法
高圧受電設備の単線結線図に接地工事を追加した図がこちら。
この結線図を見ながら、選択肢を吟味していく。
選択肢1
高圧電路に施設する外箱のない変圧器は、結線図の1番下、第4グループにある変圧器のこと。
単線結線図を見ると、この部分の変圧器には A種と B種の2種類の接地工事が施されている。
選択肢は「鉄心」と書かれているので、2種類のうち A種が正。
選択肢2
使用電圧 400V とあるから、これは第4グループの変圧器で低圧に降圧された電路。
低圧電路には C種 と D種の接地工事があるが、境界は使用電圧 300V。
400V は 300V超なので、この電動機の鉄台の接地工事は C種。
選択肢3
高圧計器用変成器が単線結線図のどれなのかが分かればすぐ。
高圧計器用変成器だから、この機器は VCT。
単線結線図を探すと、D種の記号がつながっている。
ちなみに、次の3つは互いに区別できること
・変圧器 いわゆるトランス T
・変流器 電流を変換 CT
・変成器 変圧と変流の2つの機能をもった機器
選択肢4
6.6kV/210V 変圧器は、第4グループの変圧器のこと。
この変圧器の接地工事は、選択肢1でも説明したように、A種と B種の 2パターンがある。
選択肢を読むと「低圧側の中性点」と書かれている。ここには B種のほうを施す。
まとめ
単線結線図は必ず描けるようになっておくこと(お勧めはふくラボ流単線結線図)
関連問題
・R3年午前-問35(接地工事) (この問題)
・R3年午前-問49(接地工事)
解説
・高圧受電設備の接地工事の施行場所
・接地工事の抵抗と接地線
同じ年度問題
・前の問題(問34)
・次の問題(問36)
・令和3年度-午前問題